オンライン委員会⑵
大阪市会に続き、大阪府議会でも5月定例会で委員会条例が改正され、いわゆるオンライン委員会が開催できるようになりました。
以下、改正条文です。
大阪府議会委員会条例及び大阪府議会議会運営委員会条例の一部を改正する条例
(大阪府議会委員会条例の一部改正)
第一条大阪府議会委員会条例(昭和三十一年大阪府条例第四十五号)の一部を次のように改正する。
次の表の改正前の欄に掲げる規定を同表の改正後の欄に掲げる規定に傍線で示すように改正する。
第十二条 (略)
(開会方法の特例)
第十二条の二 委員長は、次に掲げる場合において、適切かつ効果的な委員会の運営の観点から特に必要と認めるときは、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法(以下「オンライン」という。)を活用した委員会を開会することができる。この場合において、議事の公開の要請への配慮、委員等の本人確認及び自由な意思表明の確保等に十分留意するものとする。
一 重大な感染症のまん延防止措置の観点から又は大規模な災害等の発生等により委員会の開会場所への参集が困難と判断される実情がある場合
二 育児、介護等のやむを得ない事由により委員会の開会場所への参集が困難な委員からオンラインを活用した委員会の開会の求めがある場合
2 前項の場合において、委員は、委員会にオンラインによる出席を希望するときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならない。
3 前項の規定により委員長の許可を得て委員会に出席した議員は、第十三条及び第十四条第一項の出席委員とする。
4 オンラインを活用した委員会における表決の方法その他必要な事項は、議長が別に定める。
(秘密会)
第十七条 委員会は、その議決で秘密会とすることができる。ただし、オンラインを活用した委員会においては秘密会とすることができない。
第十七条は、従来「委員会は、その議決で秘密会とすることができる。」と秘密会の規定がありましたが、オンライン委員会では秘密会は不可という形にされたようです。もともと委員会は制限公開で、委員会が許可した人しか傍聴できないのですが、オンラインとなると、その辺の管理が難しくなるからでしょうか。逆に、オンライン委員会開催時の一般や記者の傍聴はどんな形になるのか、ちょっと興味深いところです。別室でのモニター視聴といった感じになるのでしょうか。
なお、本会議ではオンライン会議は認められておらず、委員会でもオンライン委員会はいろいろな制約がまだあります。反面、正式な委員会でない各種会議では、オンライン化はもっと簡単に進んでいくのかもしれません。取手市議会の感染症対策会議のような取組は、今後どんどん広がっていくような気がします。
関連して、大阪府議会では、今回、会議規則のほうも一部改正されています。第2条の欠席の理由として、従来の「公務、疾病、出産その他の事故のため」から「公務、疾病、出産、育児、看護、介護、出産支援その他のやむを得ない事由のため」とされました。「事故」という言い方が一般的には誤解も招きやすいので、より分かりやすい形への改正ですね。これは本会期についての定めなので、いわゆるオンライン委員会とは関係ありませんが。