議員に対する問責決議


沖縄市議会で7日、同僚議員に対する「問責決議」が可決されました。

報道では「地方議会では異例」とあったので、そうかな? 問責決議は時々あるけどな……と思いましたが、そういえば、同僚議員に対してというのは少ないのかもしれないですね。とはいえ、全国的に見れば結構事例はあると思うので、「議員に対する問責決議の例は聞いたことがない、極めて異例の措置」というのは???という気がしないでもありません。

「問責決議」は、議会が行政側の誰か、例えば首長や〇〇部長、教育長などに対して「厳しく責任を問いますよ」という姿勢を明確にするものですが、例えば、議員が何かの問題を起こしたときは、まずは懲罰規定に従った対応をして、さらに「辞職勧告決議」などが行われることが多いように思います。ただ、内容によっては「辞職までは」ということも多く、そういう場合に便利なのが、この「問責決議」というものです。

原則的には、やはり「懲罰」の流れで処理されるべきだと思いますが、2月議会での発言に対してのものということなので、そうなると既に懲罰にかけられる期間は過ぎてしまっており、決議の形しかなかったのでしょうね。

ところで、議会が行う「決議」は本会議で議会の意思として決定されるものですが、実は、法的な根拠がないので「事実上の行為」とされます。意見書の場合は法の規定があるのですが、決議はそれがないので、平たく言えば、議員が「自分たちはこう思う」ということをみんなで確認しただけです。

ですから、仮に「辞職勧告決議」が可決されても、本人が辞めない限り何の強制力もありません。議会としては重い決定なのですが、それが無視されてしまうとどうしようもないわけで、結果的には議会の権威が失墜することになる、だから辞職勧告決議などは出すべきじゃないという意見もあります。

その点、問責決議は「責任を問う」だけで、議員を辞めろとまでは言っていないので、「その後」については辞職勧告決議より「緩く」なります。具体的に改善項目を箇条書きしたような決議なら別ですが、一般敵な「猛省を求める」というような形のものであれば、言い方は悪いですが、取りあえず決議しておけば一応の形はついたというような感じになるわけですね。

そういう意味では便利な手法ではありますが、乱発すると議会の存在価値にも関わってくることになるので注意が必要ですね。

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