厚木市議会議会運営委員会の答申書


2019年10月に議長から諮問を受けた厚木市議会の議会運営委員会が、2020年7月に答申を議長に提出したとの報道がありました。答申内容は、大きく以下の項目ということです。

(1)市議会議員選挙の実施時期が市長選挙の日程とずれているので、議会を解散して合わそうという案については、賛成が得られず、現状どおりとなりました。

(2)議員定数を削減すべきかどうかについては、定数は現状どおり28人となりました。

(3)議案の分割付託については、分割付託するのではなく1つの常任委員会へ付託することとなりました。

(4)副議長の任期について、任期を1年とする申合せがなされました。2021年8月以降に就任する副議長から適用されるようです。

(5)常任委員の任期については、従来どおり1年とし、再任もできる形とされました。

(6)予算決算常任委員会(分科会)への出席者について、各分科会への委員以外の出席者は正副議長とし、予算決算常任委員会の正副委員長には出席を求めないこととされました。

以上、どれも重要な案件ですが、1つ気になったのは(4)の副議長の任期についてです。申合せなので問題ないということかもしれませんが、議長から正式に諮問を受けて、議会運営委員会という公式の場で議論をした結果の答申ですから、この項目がここに載るのはどうなんだろうと思います。

地方自治法第103条には「普通地方公共団体の議会は、議員の中から議長及び副議長一人を選挙しなければならない。」とあって、第2項で「議長及び副議長の任期は、議員の任期による。」とされています。つまり、「議員の任期による。」ですから、4年間と法律で定められているわけです。

本来なら4年間、同じ副議長であるのが法律の考え方ですが、実際は、多くの地方議会では1~2年で辞職して、次の副議長が選ばれています。これは議長もほぼ同じような状況です。実質的に1~2年で交代する慣例ができているので、それを正直に追認したということなのでしょうが、法律で4年と定められているものを否定するような答申って、問題ないのでしょうか。

議員は何か事があると「議会の権威」とおっしゃいますが、議長、副議長のたらい回しほど議会の権威を失墜させるものはないと、私は思っています。そういう意味では、なるべく4年を目指すべきで、実際は短期交代となっているとしても、それを公的な答申書としてホームページで公開するというのは、私としてはすごく抵抗があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

会議録作成講座

次の記事