勧善懲悪


このところ時間がなくて、なかなか落ち着いて記事が書けないので、今日は本当の雑談を少しだけ。

タイトルの「勧善懲悪」は「かんぜんちょうあく」と読み、「勧善」は良い行いを勧めるとの意、「懲悪」は悪い者を懲らしめる意というのは、皆さんご存じだと思います。昔から日本人が好むものですが、現在大ヒット中のドラマ「半沢直樹」は、その典型と言えるものでしょう。

この手のものでまず頭に浮かぶのは「水戸黄門」でしょうか。あるいは「必殺シリーズ」なんかもそうでしょう。とにかく、ドラマの前半では、悪いやつらがいろんな悪さをします。「越後屋、お前も悪よのう」という有名なフレーズに象徴されるように、とにかく視聴者が見ていて腹が立つような、むなくそが悪くなるような、卑劣な悪事が展開されます。それを受けて、最後にヒーローたる主人公がその悪いやつらに厳しいお仕置きをし、視聴者は溜飲を下げるという形になります。

「半沢直樹」も、物語のパターンとしては王道と言えるわけですが、このドラマのすごいところは、周りを固める「悪いやつら」の凄さでしょう。もちろん、主人公の熱演も心に突き刺さるところではありますが、何といっても、毎回毎回、本当に悪い顔をした、もう我慢ならないほどの悪人が、これ以上ないというほど憎たらしい演技をして襲いかかってきます。顔、声、態度、もうどれをとっても悪人にしか見えません。それも、相当のワルです。

視聴者は、その悪いやつらの嫌らしさを「これでもか」と見せつけられ、もうその悪いやつらのことを心の底から嫌いになり、軽蔑するようになるわけですが、そうして視聴者の怒りのエネルギーを極限までためた上で、伝家の宝刀「倍返し」が炸裂するのですから、これほど気持ちのいいことはありません。

ということで、ヒットするのは当然ということでしょう。さて、来週は注目の最終回、どうすっきりさせてくれるのでしょうか。

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