都道府県議会制度研究会報告書(22)
提言の22番目は「女性が立候補しやすく、議員となった後も活動しやすい環境を整備する」です。これも大切な視点ですね。
我が国の人口の約半分は女性なのですから、社会のいろんな物事・ルールなどを決めていく議会の議員も、男女比は人口比に近くなるのが自然というものでしょう。LGBTという見方からすると性別は関係ないということになるのかもしれませんが、やはり私は男性・女性の比率は半々に近いほうがいいと思っています。
ところが、地方議会では、まだまだ男性社会で、中には女性議員ゼロというところも珍しくありません。その理由はいろいろなのでしょうが、この提言が述べているような点も確かに考えていかねばならないと思います。
女性議員を増やすためには、まず議員に立候補しやすくすることが必要で、また、議員になった後も、議会活動を行いやすい環境をつくっていくことが求められます。もし妊娠・出産しても、議員としての活動が行いやすい環境がなければ、立候補するには躊躇してしまいますからね。
出産や育児で議会を欠席することができるように会議規則が改正されたことは一歩前進でしょう。しかし、それだけでは駄目で、パートナーが協力しやすいような環境づくりも併せて求められます。また、男性議員からの下劣なヤジ、セクハラなど、そういったことも厳に慎むような議会でなければなりません。まあ、こんなことは当たり前のことなのですが、昨今の信じられないような「事件」の報道に接するたび、目眩を感じずにはいられない現実もまだあります。
もちろん、女性だからすべてOKというわけではなくて、男性であれ女性であれ、やはり「政治は最高の道徳」ということをしっかり胸に刻んで、その言葉に恥じないような議員活動をしてもらいたいと思います。