選良は浅慮ではいかぬ

ちょっと変なタイトルをつけましたが、「選良」とは衆議院議員のことですね。意味は「みんなに選ばれた良き人」というようなことで、非公選であった貴族院に対して、選挙で選ばれる衆議院議員のことをそう呼んだわけですね。その語源から、今でも衆議院議員のことを指すことになっていますが、選挙で選ばれた良き人というなら、今の参議院議員もそうだし、地方議会議員も同じなので、やはりそこで自分の使命を全うしようとする人は「選良」でなければなりません。

熊本県議会の議員さんが、夏の高校野球の甲子園スタンドで喫煙をしてお咎めを受けたニュースが流れてきました。県議6期、元議長ということで、「ふーん」と思いましたが、本当に猛省してもらいたいと思います。もちろん、そんな場でたばこを吸ったことについてもそうですが、そういうことをしてしまう自分に対して「おごりや慢心はなかったか?」と自問自答してもらいたいと思います。

どこかの議会でも、庁舎新築に当たって議員用の喫煙室を設けるかどうかで問題になっていましたが、そういうことを考える議員の方たちには、「自分の常識がおかしい」ということに気づいてほしいと思います。自分たちは特別だとでも思っていらっしゃるのでしょうかね。何だかんだへ理屈をこねてごまかそうとしているようにしか、遠くから見ていて思えません。「駄目なものは駄目」とちゃんと子供たちに教えていかねばならない大人、そしてその大人の中でも最も人格・識見とも高潔であるべきとされる議員が、そんなことでは目も当てられませんね。

手元にある「新明解国語辞典」。ちょっと版が古いので最新版がどうなっているかは分かりませんが、「選良」の意味は「選出された立派な人の意」で、注釈として「理想像を述べたもので現実は異なる」とあります。くだんの喫煙議員さんも「今後はは突っ込まれないように気をつけて吸わなきゃな」なんて姑息なことを考えてはいらっしゃらないと思いたいですが、何とも、本当にため息しか出てこないような出来事で、残念至極でございます。

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