議会DXとセキュリティー

先日、全国の地方議会で議会中継や会議録検索などが一時使用できない状況となりました。原因は、それらの業務を請け負っている会社のサーバーがサイバー攻撃を受けたためということです。病院や銀行、空港など、あちこちで同様の事例は見聞きするところです。

コロナ禍で、議会の運営でもオンライン化が進んでいます。委員会については多くの地方議会で既に条例改正が行われ、実際にオンラインで委員会に参加した例もあります。本会議についても、採決を伴わない、例えば一般質問などはオンラインでも可という見解が総務省のほうから出されましたが、そのような方向で今後さらに拡大していくことが予想されます。

そこで心配なのは、セキュリティーの問題です。中継や会議録検索なら一時的に使えなくても致命的なことにはなりませんが、例えば、採決が行われる本会議や委員会にオンラインで参加していて、サイバー攻撃で回線がストップしてしまったら、先に進めなくなります。議会最終日、会議時間の終了が近づいた中で採決が行われるときに、突然回線がストップしたらどうなるのでしょう。議長は時間延長の上、一旦休憩して対処することになるかと思いますが、その議長の宣言はオンラインでつながっていた議員に対しては届きません。

現在、本会議についてはオンラインでつながっている議員は、「出席」ではないという、ちょっとややこしい扱いとなっていますが、その辺も含めて、今後いろいろなケースについて詰めていかねばならないと思います。法律が絡む議会、地方自治体の最終意思を決定する議会は、友達とZoomで雑談をするわけではないので、やはりしっかりとした形をつくらないといけませんね。

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