傍聴席からの撮影はNG?

2023年5月7日付の読売新聞に、「地方議会の撮影、判断分かれる…16政令市で「傍聴者はダメ」、一方「活動の積極発信につながる」の意見も」との記事が載りました。

本会議は公開なので傍聴は原則できますが、写真や動画の撮影については各議会で対応がばらけるところです。無制限に認めているところは少なくて、議長の許可を得るといった形が一般的かなと思います。一度許可を得れば、写真の場合はフラッシュ禁止とか、そういうことはあるにしても、自由に撮影できるようになっていると思います。

報道機関による撮影は別扱いのところも多いのではないかと思いますが、そういうものを除くと、従来は議員の支持者の方が撮影に来るというようなパターンが多かったのではないかと思います。それがスマホの普及も相まって、いろんな方がいろんな目的で撮影に来るようになりました。

議会の様子を撮影していろんなところでPRしていただくのは結構なことですが、反面、いわゆる「切り取り」をされて、かなり情報を歪めてSNSなどで拡散されるということが多くなりました。本当に居眠りをしている姿なんていうのは拡散されても仕方ないと思いますが、一瞬の表情を切り抜いて、悪意を持って変な形で使われるのはあまりよくありませんね。

私も、つい先日、岸田首相が「歩行距離税」の導入を考えているというフェイクニュースに一瞬だまされそうになりましたが、いろんな技術が発達して、限りなく本物に近いフェイクも増えてきているので厄介なことです。

事務局としては、面倒なことが増えるからもう撮影は禁止にしたいところですが、それはそれで今の時代、どうなのかと疑問もあります。原則は撮影オーケーとして、変な使い方で迷惑を被ったときは毅然と一つ一つに対応していくべきなんでしょうね。とはいっても、人員も少ない事務局、最終的に訴訟になるものも含めて、なかなか対応が大変でしょう。

議会や自治体の健全な発展の方向で撮影してほしいものですが、迷惑系ユーチューバーなどの愚行を見ていると何を考えているのか分からないという感じもしますから、悩ましい限りです。ただし、繰り返しますが、ずっと居眠りしている姿を撮られて公開されたから撮影は禁止にするというのは駄目ですね。それは自業自得というものです。

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