臨時議長が議場で怒号?

2023年5月23日の「下野新聞」に、「「議長」の怒号で議場騒然 前代未聞の事態に議会「暫時休憩」 足利市」との記事が出ました。新議会構成のための臨時会で臨時議長は一体何をしたのでしょうか?

残念ながら、動画や会議録はまだ公開されていなので、新聞記事からの情報だけですが、栃木県の足利市議会では議長については立候補制を取っているんでしょうね。で、立候補したA議員に対してB議員から質問があり、それに対するA議員の答えが質問とかみ合っていないということで、A議員の答弁の途中でB議員が「議事進行」として発言を求め、他の議員からも「これでは成り立たない」とのヤジが飛んだということです。

それに対して、臨時議長が「成り立たないといっても、知らないからしょうがなかんべ」などと大声を出したと報道されています。その臨時議長の発言が、議会の品位を傷つけた恫喝だとして問題になったようです。

生の発言を聞いていないので、恫喝だったかどうかは私には分かりませんが、臨時議長を務めたのは新人の議員さんだったということなので、咄嗟のことで、どう対応したらよいかが分からなかったのかもしれませんね。なので、世間的な常識で考えて、他人の発言途中に割り込んでくるのはいかんじゃろうということで、そのような発言をされたのかもしれません。これは全くの私の推測ですが。

その辺の事情については、足利市議会のホームページでも一応の説明がなされています。恫喝のような発言だったのかどうかまでは分かりませんが、新聞報道によれば、正副議長と議会運営委員長が後日厳重注意することになったということなので、その後の議事は、まあ予定どおり進んだのかなと思います。

「議事進行」の発言は突然なされるのが一般的ですが、その場合、議長はその「議事進行」の内容を確認しなければなりません。そして、議題に直接関係があるものか、または直ちに処理すべき必要があるものかを判断します。「議事進行」といいながら、この2つの条件に当てはまらない内容である場合は、議長は直ちに発言を制止することになります。