「開会」は一度きり

4月の選挙では多くの新人議員も誕生されたことと思います。その方たちも含め、多くの議員がSNSで情報発信されいますが、時々「あれ?」と思うような記述もあるので、少し書いておきます。いずれも本会議に関する用語のことです。委員会は少し別の話になります。

表題にある「開会」ですが、これは1定例会あるいは1臨時会に一度しか使いません。招集日の一番最初に宣言されるのがこの「開会」で、この宣言があって初めて、議会は活動状態に入るわけです。この宣言以前に、本会議場に誰がどれだけ集まって何をしようが、正式な会議ではありません。「ただいまから令和○年○月定例会を開会いたします」

よく似たものに「開議」があります。これは、何日か続く議会日程で、その日の会議の最初に宣言されるものです。「ただいまから本日の会議を開きます」というような形が一般的です。ということで、招集日には、最初に「開会」の宣言がされて、その次にこの「開議」の宣言と、2つ行われます。2日目以降には「開会」は不要なので「開議」宣言だけとなります。

なお、通年議会制をとっているところでは、「開会」は年に1回だけになります。それ以外のところでは、年に開かれる定例会・臨時会で、それぞれ1回だけ使われることになります。

関連して、「再開」というものもあります。これは、会議の途中で休憩した場合、休憩を解いて再び会議を行う場合に使われるものです。「再開いたします」や「休憩前に引き続き会議を開きます」というような形が一般的でしょうか。

日常生活では「開会」は広く使えますが、議会用語として考えるときは、議会初日の一番最初に1回限りしか使えません。なので、「昨日に引き続き、今日も10時から○○○議会が開会しました」は、議会用語としては間違いです。まあ、世間一般の方向けなので別にいいんですが。正確に表現したいなら「開かれました」ぐらいが無難だと思います。