「閉会」も一度きり

前回、「開会」について述べましたが、その対極にあるのが「閉会」です。

議会は「開会」の宣言があって初めて活動能力を持つわけですが、逆にこの「閉会」の宣言がなされると、その瞬間に活動能力を失います。もちろん委員会の調査など一部の活動は引き続きできるわけですが、いわゆる本会議を開いて議決を行う等の能力がなくなるわけです。

この「閉会」は、一般的な単に会議を閉じるという意味ではなく、定例会や臨時会といった議会の会期が終わってしまったことを意味します。なので、会期の最終日の一番最後にしか使えません。

例えば、何日か連続して本会議があるとき、その毎日の本会議の終わりを表すのは「閉会」ではなく、「散会」あるいは「延会」になります。最終日の本会議が終わるときだけ「閉会」となるわけです。

したがって、「5月臨時会が今日開会し、議長選挙等の後、閉会しました」と言えば、臨時会は1日だけで終わったことを意味します。2日目もあるときは「散会(延会)しました」と言わなければなりません。

「散会」と「延会」の違いは、その日に予定していた議事日程の全てを終えたかどうかの違いです。予定を全て終えて会議を閉じるときは「散会」、一部の予定を残して会議を閉じるときは「延会」となります。いずれも世間一般の使い方とは少し違うので、議会内で使うときには注意が必要ですね。