安芸高田市のゴタゴタ

ゴタゴタシリーズ第2弾、広島県の安芸高田市のお話です。全国ニュースになっているのでご存じの方も多いと思いますが、一応メモ的に記しておきます。

詳しいことは知りませんが、報道によると、同市の「道の駅 三矢の里あきたかた」に「無印良品」が出店する計画が持ち上がった、市長はその出店のための調査費を議会に相談することなく専決処分でやった、それに議会は「議会軽視」と怒り、この6月議会に提出された道の駅の改修費工事費を含む補正予算案を議会が否決した、それについて市長は「意味が分からん」として、補正予算案の修正案(工事費を減額したもの)に賛成した議員に「理由を説明せよ」との文書を送ったと、まあ、そんなことらしいです。

安芸高田市の石丸市長は、一般質問のときに市議の1人がいびきをかいていたとTwitterに投稿し、議会の全員協議会に呼び出されて「恫喝された」と。まあ、その前の選挙のあたりにも何か原因があるのではないかと推測しますが、とにかくもともと仲はよろしくなかったようで、このような混乱が起きているのだと思います。

現在も会期中で、動画も会議録も最新のものは見られませんので報道でしか分かりませんが、提案された補正予算が否決せざるを得ないような内容だったのかどうかは、ちょっと気になりますね。そういった市長と議会の対立があって、専決というメンツを潰されるような方法で上げてきた補正予算なんて認められるかということだけなら、それは市民不在の議論と言わざるを得ません。

もちろん事情は分からないでもありませんが、やはり「大人」が集う「住民のための議会」なので、そのベースはきちんと押さえてやってほしいと思います。補正予算に賛成した議員も少なくないようなので、議案の中身についてしっかり議論してくれたのかという疑問は、正直残ってしまいます。

安芸高田市は人口約2万5000人、議員定数は16人、女性議員は1人、常任委員会は、総務文教常任委員会と産業厚生常任委員会、予算決算常任委員会の3つ、特別委員会は議会広報特別委員会の1つ、そして議会運営委員会という構成です。

報道では、「工事費を削った修正案に賛成した8人に対して理由を直接市長に伝えるよう求める文書を送った」ということなので、議長を除く15人で採決し、8対7の1人差で決定したようですね。ということは、再議に付せば修正案は否決されるのでは?と思うのですが、いずれにしても困ったものですね。

一般市民としては「無印良品」が出店することを待ち望んでいた人も多いだろうにと思ったりもしますが。