奈良県議会が知事の退職金カット条例を可決

2023年7月4日、奈良県議会は山下真知事の退職手当を全額カットする条例を全会一致で可決しました。退職金のカットは山下知事が選挙の公約に掲げていたもので、それが実現された形となりました。

報道によると、1期4年間務めた場合の退職金は3500万円で、それが全額カットされることになりました。生駒市長を務めた後、奈良県知事選、奈良市長選挙と破れた山下知事でしたが、4月の県知事選挙で当選し、選挙の約束を果たしたということですね。

知事は大阪維新の会の公認候補。維新の政策の一丁目一番地とも言うべき議員報酬2割カットの条例案も同時に提出されましたが、維新は議会の過半数には届かず、否決されました。知事の退職金カットは全会一致ということです。

まあ、議員には退職金がないので、知事が要らないと言っているならわしらと同じでいいだろうということなのかもしれませんが、この辺、ちょっと面白いですね。

議員は、退職金もありませんし、年金も一般の国民年金だけです。片や首長は、退職金はあるし、共済年金ももらえます。どちらも選挙で大変な思いをするのだから、やはりバランスを取ることは大事でしょうね。4年で3500万円というのはいかにも多額と思いますが、期数によって社会が納得できるような額が積み立てられる形でもいいのじゃないかと私は思います。

もっとも、今回の条例案は山下知事の任期中に限った特例条例なので、知事が代わると関係なくなるわけで、その辺については抜本的な議論も必要でしょうね。

一方で、静岡県の川勝知事は、「ボーナスを返上する」と言ったのに、いまだに実行されていないとして批判を受けていますね。まあ、あちらはあちらでいろいろ事情があるのでしょうが。