議場を自習室に開放

前にもお伝えしましたが、神奈川県の開成町議会では、本会議場を自習室として夏休みに一般開放するということです。

2023年7月21日(金)から8月28日(月)までの土日祝日を除く日、午前9時から午後5時まで、中学生以上の方(町内外は問わない)に無料で開放されます。20席と数は少ないですが、予約も必要なく、先着順で使用できるようです。飲食は禁止。ただし、水分補給のための水筒などは持ち込み可です。Wi-Fiはありませんが、エアコンはもちろんあります。

災害対策などで急に議会を開かなくなったらどうするの?と少し心配になりますが、議会開催や感染症拡大などで利用できなくなるときは、議会のウェブサイトで報知するとのことです。

これまでにも議場の活用はさまざまな形で行われてきているようですが、残念ながら今年4月の町議会議員選挙の投票率は過去最低の50.19%。そこで、今後投票権を持つことになる中高生を中心に、少しでも議会に親しみを持ってもらおうという狙いのようです。

開成町は人口約1万8000人ということからすると、20席というのは数としては寂しい限りですが、それでも「町議会の本会議場」のアピールという点では、ニュースなどで取り上げられることで一定の宣伝にはなるでしょう。ユニークなホームページも公開して、議会広報のモデルも募集するなど、いろいろと頑張っておられます。

議会が世間の注目を集めるときというのは、何かスキャンダラスな問題が発覚したときとか、町を二分するような大きな問題が起きたときなど、あまり好ましい状況でないことが多く、町民の生活には大事なことだけれど、執行部からは妥当な案が示されて、それを議会も追認するという形のほうが多いので、いわゆる「目立つ」ということがあまりありません。その辺、やはり何か工夫をしないといけないわけですね。

議会だよりやホームページ、SNSなどを中心に、マスコミに取り上げてもらうことが本当の広報だとも言えますので、手を替え品を替え、いろんな試みを続けるしかありませんね。マスコミの方々も、地味だけど頑張っている地方議会のことをもっと取り上げてほしいものです。