安芸高田市の市民モニター制度

住民参加の一手法として各地で取組が行われている「モニター制度」ですが、市長と議会がバチバチの状態の安芸高田市では、議会への対抗手段としても活用されているように思えます。

ご存じのように、安芸高田市長と市議会は、石丸市長が当選したときから、「市長の発言中に議員が居眠り→市長がSNSで指摘→全員協議会へ呼び出されて恫喝された」というような一連の流れがあって、その後も関係は修復できていないように見えます。

まあ、私怨でいろいろ個人的に嫌がらせをするのはご自由にどうぞという感じですが、それが市政にも影響してくるとなると「ちょっと待ってくれ」と市民としては言いたくなりますね。

最近の顕著な例は、道の駅への無印良品の出店費用の予算が議会によって削られたことでしょう。最終決定権は議会が持っていますので、市長としてはいかんともしがたいわけですが、その件について2023年6月末に実施された市民モニターの意見集約が公開されています。

人口約2万5000人のうち100人程度のモニターの意見なので、市民の全ての声を代弁しているとは言えません。特に、年齢別構成を見ると、回答者は50歳以上が87.5%と、かなり偏りがあるので、その辺も注意しなくてはなりませんが、かといって全く無視できるものでもないでしょう。関係者は真剣に読み解いてほしいと思います。

ついでに、昨年の第1回の調査では、「安芸高田市議会の評価について」というテーマでモニターされ、その結果が公表されています。これは、議員16名のそれぞれについて、「市民の声を幅広く聴いているか」、「議員として説明責任を果たしているか」などの点について評価されていて、いわば議員に対する通知簿のような感じになっています。

まあ、貴重な調査といえばそうなんですが、議員にとっては面白くない調査でしょうね。現在の議員定数については76%の方が「多い」としていることなど、議会側の反発も相当あるだろうと思います。

しかし、事の発端は「議場でのイビキ」。まあ、選挙絡みで裏の事情があるのかもしれませんが、それは私には分からないので、やはり議会側の不遜な態度が目につきます。モニターの意見の中にも「対立ばかりで残念です」とありましたが、本当にそのとおりですね。