なぜ会議録を作成する?

愚痴は前回言ったので、それでは、そろそろこのブログの一番の本題、会議録作成についてぼちぼちと書いていきたいと思います。

どこの地方議会でも会議録は作成されていますが、それはなぜでしょうか。そりゃあ、会議をしたら記録を残すのは半ば常識だろうと、今の世の中なら確かにそう思う方も多いでしょうが、今の議会制度が始まった戦後には録音機すらなかったわけで、その頃から記録というものがどこの議会でも意識されていたのでしょうか。

まあ、国会では第1回の帝国議会から速記法によって完璧な逐語記録が残されてはいますが、なぜ地方議会でもきちんと記録が残されてきて、今も作成し続けられているのでしょうか。少し前まで委員会の会議録なんてまともに作成されていないところも多かったようですが、本会議についてはほとんどのところでちゃんと作成されてきていると思います。それはなぜか。

答えは地方自治法にあります。第123条で会議録を作成「させなければならない」とされているわけですね。これはいわゆる「できる規定」ではなく、「ねばならない規定」ですから、絶対につくらなきゃいけないわけですね。この場合の「会議」とは本会議のことで、したがって、どこの議会でも本会議の記録は作成し続けられているわけです。

一方で、委員会の記録については法の規定がありません。記録作成については、議会基本条例や委員会条例で決められているところが多いと思いますが、同じ議会の中の会議の記録であっても、本会議と他のものとでは根拠となる法令が違うわけです。