観音寺市議会で議長不信任案を可決

香川県の観音寺市議会で、2023年8月31日、議長不信任案が可決されました。

不信任案とは穏やかじゃありませんが、何があったのかと思ったら、「6月議会中ノーネクタイで出席していた議員3名にネクタイの着用を求めた」ことが問題にされたということです。クールビズの推進を議長自ら求めておきながら、正反対のことを言ってきたということらしいのですが、この理由だけ聞くと「はあ?」と思われた方も多いかと思います。

ただし、事情はそう簡単ではなくて、恐らくその前からいろいろ気にさわる部分があったのでしょうね。RSK山陽放送のニュースでは、「クールビズに反対するある一人の市民の持論を議会に受け入れさせようとしたこと」が問題だとされていますが、「議員うんぬんというよりも、一社会人としてどうなのかという問題」とか「人間として許すことのできない行為」とまで言われていますので、遠くから見ている私には分からない様々な要因が積み重なってのことなのでしょう。

16人が出席した本会議、議長は除斥で退場しますし、副議長は議長席につくので、採決は残りの14人で行われ、賛成8、反対6で可決ということのようです。割と際どい勝負なので、不信任の理由については、まあ議論もそれなりにあるということでしょうか。

詳しい事情はさておき、本来の行政の監視や議員立法といった部分で侃々諤々の激論を戦わしてというのならいいんですが、こういう理由で議会が混乱することはいただけません。不信任を突きつけられた議長は「パワハラだ」とおっしゃっているようですので、今後もまだ尾を引きそうな感じですね。早く事態を収拾させて、本来の議会としての責務を果たされるよう願います。

なお、議長に対する不信任決議には法的根拠がないので、議長が辞職するかどうかは議長の判断次第になります。まあ、一般的には、あなたが議長では協力できないと言う議員が多数を占めているので、スムーズな議会運営が難しくなりますね。不信任に賛成した会派では9月7日の一般質問までに議長を辞職しないと審議を欠席すると言っているようですが、さてさてどうなることか。

ちなみに、観音寺市は、人口約5万5000人、議員定数20人(現職17人)、常任委員会は、総務委員会、建設経済委員会、文教民生委員会、広聴広報委員会の4つ、あと議会運営委員会という構成です。